こんにちは、広報担当の香川です。
11月9日(土)に開催された「家じまいセミナー」のレポートをお届けします。
トップの下野新聞1面の記事すごいですね。
2050年に高齢世帯が半分、また高齢者の4人に1人は独居になるんだそうです。
私がいいおばあちゃんになったとき周りは一人暮らしのおじいちゃんおばあちゃんばかり。
うーむ・・・何をして過ごそうかな??
さて、今回は、女性3名と男性3名にご参加いただきました。
そして家じまいセミナー参加者最年少、なんと生後2ヶ月の可愛い赤ちゃんも^ ^
赤ちゃんの笑顔にみなさん癒されながら、今回も実践的な情報交換の場としてのセミナースタートです。
なぜ今「家じまい」なのか?
現代社会では、親の家を子どもが継がないケースが増えていますよね。
特に地方都市では、若者の多くが就職や進学を機に都会へ移住し、実家に戻らないことが増えています。
セミナーでは、実際に九州に実家を持つ当社の北島代表が、自身の経験を交えながらお話が始まりました。
87歳の父と80歳の母が住む実家の家じまいに、直面しているという状況を参加者の皆さんと共有しました。
家じまいのタイミングと現実
今回のセミナーでも、まず最初に説明があったのが、家じまいのタイミングについて。
まず、家の持ち主本人の意思決定ができるうちに対応することが極めて重要だと教えてもらいました。
認知症になってからでは不動産の売却が困難になるためです。
また日本の人口的な問題からも将来的に買い手が減少し、予定通りに売れなくなる場合も。
さまざまなケースを踏まえて、早めの売却を検討する方が有利なケースが多いということを教えてもらいました。
また、住み替えに関しても現実的な課題が存在するようです。
65歳以上では賃貸物件の入居に制限がある場合が多く、子どもとの同居も簡単な選択ではありません。
そのため、早めに次の住まいの選択肢を検討することが推奨されています。
不動産の売却に関する現実的な課題も示されました。
不動産は「すぐにお金にならない」資産であり、売却時の市場価格が思った通りにならないことも多いようです。
このようなことから、不動産はすぐに現金化できるわけではないことを学びました。
さて、ここで参加者の男性から質問が!
認知症になったら残った遺族が不動産の取引ができないというけれど、
後見人手続きを踏めばできるのでは?
はい、そうですね。できないと言ってはダメでしたね。
後見人手続きを踏めばできます。
しかし、この実態は必ずしも全ての事案において有効な方法でないということがわかってきました。
人の判断能力を欠いた場合の財産処分方法として裁判所が後見人として認めれば財産の処分は可能です。
そして、後見人は裁判所が認めるのですが、現在、子などの親族を後見人として認めるケースは少なくなってきています。
なぜかというと、例えばその子供が親の財産をいいように処分し、横領を企むという事案が多く発生したからです。
子供が必ずしも親のためにその財産を処分するとは限らないということで信用に値しないということなのです。
さもしい話ですね。
でも相続で揉める話がこれだけあるのですから、それはそうかもしれません。
それで、今裁判所が後見人として認定しやすいのは「弁護士、司法書士、または終末介護に関わった福祉士」などです。
ということは、後見人に対して毎月2〜5万円などの費用がかかります。
換金された土地建物のお金は裁判所にきっちり報告され、本人のために利用されるお金なのかどうかは常に審査されるわけです。例えば、施設に入るための費用がいくらで、毎月の食費がいくらで・・・
子供たちが適宜自由に使えるお金にはならないわけですね。
それからもう一つ、一度後見人制度を利用した場合は、後でやっぱりやめたということができません。後戻りできず亡くなるまでずっとこの代理の方に費用負担が続くわけです。
ということで、現実的に一般には利用しにくい後見人制度です。
もちろん、ケースに応じて利用すべき場面もあるとは思います。
(以上、この部分は代表北島から)
相続登記などの手続きのアドバイス
行政書士の小太刀先生からは、相続登記の義務化に関する具体的なアドバイスがありました。
相続登記は自分で手続きすることもできますが、専門的な知識と時間が必要となるそうです。
特に仕事をしていて平日にお休みが取りにくいような方は、コストパフォーマンスを考慮すると専門家に依頼した方が効率的だそう。
法務局の無料相談窓口も利用できますが、細かい手続きの説明までは期待できない点にも触れられていました。
ここで一旦休憩。お茶とお菓子の時間
小太刀先生に相続の手続きについてご教授いただいた後、ここで一旦休憩時間です。
参加者の皆さんと講師で一緒に美味しいお茶とお菓子を楽しみながら、休憩します。
休憩中もそうですが、参加者さんたちがご自身の体験談も含めてお話ししてくださる機会もあり、双方向の話ができるのも小さな会場ならではと思います。
一般にセミナーといえば壇上の先生がただ喋りっぱなしというのも多いのですが、ここはそうでない参加者が参加できるのも魅力の一つかもしれませんね。
中にはお一人様同士での参加で、お友達になって帰られる方もいらっしゃいます^^
今からできる準備と対策
今からできる準備として、まず家族間のコミュニケーションが重要です。
親が元気なうちに将来の話し合いを始め、財産状況や希望する対応について共有することがやはり大切なんですね。
また、不動産の現在の市場価値を把握しておくことで、将来的にスピーディーな判断ができるように。
さらに、信頼できる専門家とのネットワークを築いておくことで、いざという時の相談がスムーズになるとのことです。
近年注目を集めている「家族信託」についても言及がありました。
これは将来の認知症に備えて、あらかじめ財産管理の方法を決めておく仕組みだそうです。
家じまいセミナーを終えて
このセミナーの特徴は、すぐに行動を起こす必要がない方でも、将来の参考として話を聞ける場となっていることです。
実際の経験談や具体的なアドバイスは、参加者それぞれの状況に応じて必要な時に思い出して活用できる情報となっています。
不動産に関する決断は、家族全員に関わる重要な問題ですよね。
このセミナーを通じて今から準備できることや将来考えるべきことを整理して、家じまいにつなげていただければと考えています。
次回のセミナーは12月7日(土)に開催予定。
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